2024年11月22日(金) 【不妊治療全般】
卵胞が育たない、その原因は?
卵胞が育たない理由の一つとして、「排卵障害」がある。
「排卵障害」とは、排卵自体がなくなってしまう無排卵のほか、卵胞がうまく育たない、または育っても排卵しない状態を言う。
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過度のダイエット・肥満・ストレス・栄養バランスの偏り・喫煙・過剰なアルコール摂取などが原因になることもあるが、加齢による衰え・老化も要因の一つだ。
それらの原因から引き起こされる、主な排卵障害の種類をあげてみた。
◆ 中枢性の排卵障害
排卵は、脳下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモンや黄体ホルモンによってコントロールされているが、それらのホルモン分泌不全によりホルモンバランスが崩れると、卵胞が育たない・排卵できないなどの状態。
◆ 卵巣機能不全
脳下垂体から性腺刺激ホルモン(FSHとLH)が分泌されていても、卵巣機能が正常に働かず、卵胞が十分に発育できない状態。
◆ 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
卵巣内に排卵できない未熟卵胞が多く溜まっているため、卵胞は成熟できず排卵できない状態。男性ホルモンの分泌過多により卵巣表面が固いため、卵子が外に飛び出すことができずに「無排卵」を招く。
◆ 卵巣嚢腫
卵巣内に袋状の腫瘍ができ、それが大きくなってしまう状態。
◆ 黄体未破裂卵胞(LUF)
卵胞は成熟するが排卵は起こらず、そのまま卵胞が破裂しないまま黄体期してしまう状態。一過性のものもあるが、繰り返すこともあり、その場合は子宮内膜症を起こしていないかの検査が必要。
◆ 高プロラクチン血症
「プロラクチン」は、出産後におっぱいの分泌を促進するホルモンだが、高プロラクチン血症では、妊娠・出産とは関係なくプロラクチンが過剰分泌されてしまい、生理不順や排卵障害を招く。原因は、薬剤性・下垂体腫瘍・特発性(原因不明)のによって起こる。
◆ 早発卵巣不全(POF・卵巣早衰、あるいは早発閉経)
40歳以前に閉経状態になること。PFD(卵巣内の卵胞が枯渇してしまった)と、GROS(卵胞はあるが、性腺刺激ホルモンに反応しない)に分けられる。原因としては、自己免疫疾患・遺伝子異常・染色体異常などがあげられる。
自分がどの排卵障害のタイプかを把握する
上記にもあるように、排卵障害の原因・種類はさまざまだ。改善されやすいもの・されにくものもある。また、ホルモン検査はその時の身体状態によっても変化するため、一度の検査だけでは把握できない。
そのため、何度か検査をしていく必要がある。それにより、自分がどの排卵障害のタイプなのか把握し、正しい治療を受けることが重要になるのだ。
卵胞を育てて質の良い卵子をつくるために
卵胞を育てるためには、女性ホルモンの分泌を整えてあげることが大切だ。それとともに、卵胞に守られている「卵子」を受精しやすいように「質の良い卵子」に育てる必要もある。