2024年11月22日(金) 【不妊治療全般】
不妊治療に使われる注射剤とは?
不妊治療には、妊娠しにくい状態を改善するため多くの薬が使われる。その中でも、注射剤は直接血管内に注入するため内服薬に比べると即効性があり、排卵しやすい状況を作る目的でよく使用されている。
また、子宮内膜が十分に厚くならなかったり、月経不順に悩んだりしている患者さんには、黄体ホルモンを注射して体質の改善を図るケースも少なくない。
不妊治療成功者の症例
イースタティックミネラルES-27により卵子・精子のミトコンドリアの質を改善
一般的によく使われている注射剤
HMG製剤、FSH製剤
自力で排卵のできない人、排卵が起こりにくい患者さんに使われる。また、体外受精や顕微授精の際、複数の卵を育てるためにも使用されるが、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)や多胎妊娠の可能性が高まるというリスクもある。
HCG製剤
LHサージ(排卵を促すためのもの。黄体形成ホルモンが一気に放出される現象のことを指し、LHサージが起きて1日~1日半後に排卵が起きる)の働きが弱い患者さんに投与される。
注射後、約36時間後に排卵が起きるが、副作用としてOHSSを引き起こす可能性がある。
プロゲストン、プロゲストンデポー
黄体ホルモンを補充し、子宮内膜の状態を整えたり、月経不順を改善したりする効果がある。副作用としては、吐き気・乳房の張りや痛み・頭痛など。
効果と副作用
このように、注射剤は優れた効果を発揮する一方で、副作用のリスクもつきまとう。使用中、明らかに体調がおかしくなった場合は、遠慮せずかかりつけの病院に相談しよう。
特に、OHSSが重症化すると腎不全や肝機能の低下など重大な合併症を引き起こす危険性があるので、我慢せず診察を受けてほしい。場合によってはいったん注射の使用を中止したり、薬の量を減らしたりすることも必要だ。
妊娠しやすいカラダづくり
卵子の質が悪いと、妊娠しにくくなってしまう。そのためには、生活習慣の見直しを心がけてみよう。夜更かしや栄養バランスの悪い食事、運動不足などが原因で卵巣の機能が低下している可能性は十分に考えられる。
また、卵子の元気度には細胞の活性化を促すミトコンドリアの数も深く関わっているので、筋力トレーニングをすると良いだろう。ついでに体温を上げることもできて一石二鳥だ。
質の良い卵子を育てるために、日頃の生活を整え、ミトコンドリアを増やす体づくりを意識していきましょう。