2025年1月28日(火) 【男性不妊】
精液検査(精子検査)について詳しく知る
精液検査とは
精液検査(精子検査)は、男性不妊症の診断・治療において最も基本となる検査である。
採取方法は、
・クリニックから渡された容器に、自宅にて自身で採取する
・自宅で簡単に検査が出来る市販の精液検査キットの活用
が代表的な方法である。
精液検査 WHO基準
また、ほとんどのクリニックでWHOが定めた数値を採用している。
pH値 :7.2以上
精子濃度 :1ml中に1,500万個以上
総精子数 :3,900万個以上
精子運動率 :32%以上
精子正常形態率:15%以上
精子生存率 :58%以上
白血球数 :1ml中に100万個以下
精液検査キットの活用
各キットにより、使用方法は変わってくるため確認は必要だ。下記の内容は、あくまで目安になる。
使い方
②サンプルとなる精液をカップに採取し、指定時間まで放置。
③専用のキットでサンプルを吸い上げ、専用ボトルの中に入れる。
④フタをして振り、サンプルと液剤を混ぜて指定時間まで放置。
⑤フタを開け、サンプル液を試験容器に垂らし、指定時間まで待ち、確認する。
⑥WHOの基準を元に「陽性」であれば2本線。「陰性」の場合は1本のみとなる。または、マス目内にいる精子の数によって判断する。
*郵送して検査するタイプなど、種類は様々なため、口コミや価格などを比較して検討して購入してみてはどうだろうか。
*精液検査は、その日の体調や精神状態によって左右されることが多いので、1回だけの検査で判断せず、1〜3ヶ月に2回くらいのペースで数回検査し、総合的に判断しよう。
費用
安くて2,500円〜の製品もあり、高くて10,000円を越える商品もある。
それぞれ特性や使用方法も異なるので、内容を見比べて購入することをおすすめする。
購入方法
インターネットからでも購入可能だ。
「自分の方にもしかして問題が有るのか?」「忙しくて病院に行く暇がない」「病院へ行くのが恥ずかしい」そんな方々にお勧めである。
検査結果について
この検査で「陰性」が現れた場合、病院での検査を受けることをすすめる。また、「陽性」であっても、特に避妊もしていないのに妊娠しない場合も、夫婦で検査を受けるようにしよう。
また、精子量が少ない場合でも、妊娠させることは不可能ではない。今ある精子の活動を補助できるものを取り入れれば、妊娠させる可能性も高くなる。
出来れば自然妊娠したい
「出来る事なら自然妊娠したい」そう願うのが当然である。その為に精子の事を知る必要がある。
1回の射精で精子は3ml中に約4億匹、でも子宮口にたどり着き卵管へ到達するのはたったの100匹程度
精子が卵管にたどり着くには、なんと40000分の1の確率であるという事だ。では、どうしてそれだけ多くの精子が膣内で死んでしまうのだろうか?
精子の寿命は膣内では4時間程度、卵管に入ると2日程度生きる事が出来る。
膣内の液体(バルトリン腺液)は精子にとって過酷な「酸性環境」で寿命は約4時間、卵管内の液体(頚管粘液)は精子にとって好都合な「弱アルカリ性環境」で2日程度。
膣内に射精された精子はすぐには卵管に入り込む事が出来ない。膣内のバルトリン腺液内で40000倍の生き残りレースが行われる。
精子の量や運動率に問題があると指摘され人工授精をすすめられたら、その前に一度、人工頚管粘液型の潤滑ゼリーを試してみよう。
膣内環境の悪化が精子を殺し、妊娠の可能性を下げている
膣液は、膣周辺から分泌される「バルトリン腺液」と「頚管粘液」の2種類で構成されている。
バルトリン腺液は、膣内を清潔に保つため酸性になっており、自浄と潤滑の役割を果たす。
頚管粘液は弱アルカリ性で若干糸を引く程度のサラッとした液体で、子宮から分泌され精子を子宮口に吸い込む役割を持っている。
また、膣内環境の悪化は、ストレス・加齢・ホルモン異常などによって、バルトリン腺液の酸性度が強くなり、もともと弱アルカリ性の液体の中でしか生きる事が出来ない精子を殺してしまう。
性交後に行うフーナーテストで不良の診断を受ける多くは、この膣内環境の悪化が主な原因である。
精子を殺さない膣内環境への対策
膣内の酸性度を排卵日周辺日だけ弱める為、精子が生存しやすい環境にする潤滑ゼリーを使用する事が自然妊娠の可能性を高める。