2024年11月23日(土)  不妊症、不妊治療の最新情報

排卵障害は不妊症につながる?

排卵障害とは

排卵障害とは、自力で排卵を起こすのが難しい場合を排卵障害と位置づけている。排卵障害の原因として代表的なものとして、「卵巣機能の低下による排卵障害」がある。

卵巣の機能が低下すると、無月経や無排卵月経というような症状が起こり、自力で排卵せず、生理が起こらなくなる。

排卵障害の種類

■ 視床下部のホルモン分泌異常

視床下部が異常を起こすことで、下垂体にも影響を与えてしまう。
・関わるホルモン:GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)

■ 下垂体のホルモン分泌異常

FSHやLHの分泌異常によって、卵子が育たない・排卵がうまくいかない状態になる。
・関わるホルモン:FSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体化ホルモン)

■ 卵巣から分泌されるホルモンの異常

エストロゲンは子宮頚管粘液の分泌、プロゲステロンは子宮内膜の厚さに関わる。
・関わるホルモン:エストロゲン、プロゲステロン

■ 高プロラクチン血症

妊娠していないのに、プロラクチンが過剰分泌されれいる状態。月経や排卵が起こらなくなるため、排卵障害や着床障害を引き起こす。
・関わるホルモン:プロラクチン(乳汁分泌ホルモン・下垂体前葉から分泌)

■ 多嚢胞性卵巣症候群

通常、卵胞は月に1つずつ成熟するが、中途半端に育った卵胞が卵巣内に多数の卵胞がたまった状態のため、排卵が阻害される。
・関わるホルモン:インシュリン

■ 甲状腺ホルモン異常

身体全体のホルモンバランスが崩れるとともに、生殖ホルモンまでも異常をきたす事になる。
・関わるホルモン:甲状腺ホルモン

排卵障害の原因

上記のように排卵障害には、様々な種類がある。そして、これらは全て「ホルモン」「月経周期」「排卵」「妊娠」全てに繋がっている。

これらの原因については様々な要因があげられてはいるが、ほとんどが「原因不明」だ。
主に「遺伝」「ストレス」「悪い生活習慣と食生活」などが多くのリスク要因と絡み合って異常をきたし、症状として現れていると考えられている。

排卵障害の検査

必ず行われる検査は「血液検査(ホルモン検査)」「超音波検査」だ。

血液検査(ホルモン検査)

血中内にある生殖に関するホルモン値を調べる。ホルモンによって検査期間があるため、注意が必要だ。
・黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH):月経3~4日目くらい(卵胞期初期)
・卵胞ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン):高温期の中頃(黄体期中期)
・乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)、甲状腺ホルモン:いつでも可能

超音波検査

卵巣の状態を調べる。特に、多嚢胞性卵巣症候群に有効だ。

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