排卵誘発の基本。種類と使い方。質の良い卵子を得る方法。

排卵誘発とは

排卵誘発とは文字通り、卵胞の発育を促して排卵の確率を高める治療です。

排卵誘発は、卵巣機能が不調で排卵しにくい「排卵遅延」や「排卵障害」と、体外受精や顕微授精のために卵子を多数得る場合などにおこなわれます。

排卵障害
排卵遅延や排卵していない場合
人工授精
タイミング指導からステップアップする場合
生殖補助医療(ART)
体外受精や顕微授精をおこなう場合

排卵誘発の種類

排卵誘発には目的にあわせ完全自然周期法から低刺激、中刺激、高刺激まで4つの方法があります。

 
排卵誘発剤
種類
平均採卵数
体の負担
完全自然周期法
なし
0~1個
少ない
低刺激
経口薬
クロミフェン療法
セキソビット、
クロミッド、
フェマーラなど
1個〜3個
少ない
中刺激
クロミッド+注射
クロミッド+hMG
クロミッド+rFSH
3個〜7個
比較的少ない
高刺激
連日注射
ロング法
ショート法
アンタゴニスト法
5個〜
大きくなる場合も

【完全自然周期法】

排卵誘発剤を使用しないため体への負担が少なく、連続周期採卵が可能。
採卵数は0〜1個のため移植キャンセルの可能性が高い。
40歳以上など卵巣機能が低下し複数卵子の回収見込みが低い低AMHの方、FSHが20以上の高値の方に向く。

【低刺激】

クロミフェン内服のみで卵巣を刺激します。
完全自然排卵周期法では卵胞成長が認められない場合などに選択され、体への負担が少なく、連続周期採卵が可能。
採卵数は平均2個程度と少ない。

【中刺激】

クロミフェン+排卵誘発剤の注射(hMG/rFSH)をおこないます。
卵巣予備機能はあるものの、卵巣反応が弱く卵胞発育が遅い場合に有効とされます。
採卵数は3個〜7個と多くなるが、卵の質が低下する場合がある。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用の可能性もある。

【高刺激】

排卵誘発剤の注射を連日打って卵巣を刺激し採卵する方法です。
採卵数は5個〜10個以上と多くなりますが、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用のリスクも高くなります。

・ロング法

卵巣機能が比較的保たれている方に、スプレキュアなどGnRHアゴニスト製剤点鼻薬を併用する方法です。

・ショート法

卵巣機能が軽度低下している場合に用いる最も刺激の強い方法です。スプレキュアなどGnRHアゴニスト製剤点鼻薬を併用します。

・アンタゴニスト法

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスクがある場合に、GnRHアンタゴニストを併用する方法です。

排卵誘発剤のリスク

・卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

卵巣が膨れて腹水や胸水を引き起こすもので、重症化すると腎不全や血栓症などの合併症が起きることもある。

・子宮内膜が薄くなる

子宮内膜が薄くなり受精卵の着床率が低下する。

・卵子の質が低下

排卵誘発剤の刺激により人為的に排卵することにより質の低下が懸念される。

数よりも卵子の質が重要

排卵誘発をおこなう不妊治療において確実に成功するためには、何より「卵子の質」に気をつけておくことが重要です。

質の良い卵子を育てる唯一の方法は、卵子のミトコンドリアを元気にすることです。

なぜなら受精後、細胞分裂を繰り返し着床、妊娠するまで、全てエネルギーを卵子の中のミトコンドリアがまかなっているからです。

卵子の中にあるミトコンドリア

卵子の中には多くのミトコンドリアが存在しています。

実際にARTで成功した473組中、174組が自分でミトコンドリアを意識した食事、サプリを取り入れていたというリサーチ結果もあります。
※未来ヘルスケア不妊症症例サーチより抜粋