2024年11月23日(土) 【男性不妊】
男性不妊の検査・治療の流れと費用とは?
男性不妊とは
特に避妊しているわけでもないのに2年以上子供ができない場合は「男性不妊」の可能性がある。男性不妊の原因は、そのほとんどが精子に関する問題だといわれている。
精子に関わる原因の9割が、元気な精子をつくりだすことができない「造精機能障害」だ。造精機能障害は先天的なものもあるが、過度のストレスが影響とされる後天的なものも増加してきているという。
その他の男性不妊の原因としては、おたふく風邪による精巣炎、慢性前立腺炎、ED(勃起不全)、前立腺肥大、前立腺がんなども挙げられる。気になるようであれば、医師の診察をうけることをおすすめする。
男性不妊の検査
・精液検査 :2,000〜10,000円
・血液検査 :4,000円〜
・超音波検査(エコー):1,000円〜
上記の検査などを行い、場合によってはより詳細な検査(MRI検査など)を行う場合もある。生殖機能について様々な視点で検査を行うことで、症状を的確に診断するのだ。
費用は、クリニックにより自由診療と保険診療があるため、差が大きく現れている。そのため、検査を受ける前に費用などは事前に確認しておく必要がある。
最初に受けるべき検査
【 精液検査(精子検査) 】
この検査では、精液量・精子濃度・精子運動率・精子正常形態率(奇形率)などを調べられる。禁欲期間を過ぎてしまうと数値に影響が現れるため、医師の指示する禁欲期間を守るようにしょう。
方法としては、採取後2時間以内の精子を十分に液化させてから調べていく。1回目の検査だけで判定することは少ないため、通常は1〜3カ月以内に2回行い、総合的に診断される。
精液検査(WHO基準)
pH値 :7.2以上
精子濃度 :1ml中に1,500万個以上
総精子数 :3,900万個以上
精子運動率 :32%以上
精子正常形態率:15%以上
精子生存率 :58%以上
白血球数 :1ml中に100万個以下
男性不妊の治療
治療の基本的な考え方として、精液所見で精子数が少ないほど高度な治療が必要になってしまう。
・体外受精 / 1回あたり70,000~600,000円前後
・顕微授精 / 1回あたり200,000~600,000円前後
上記の基本とともに、原因に応じて、内科的治療(薬物療法)や外科的療法(手術)も選択される。
クラミジアによる急性前立腺炎など、何かしらの性病が原因の場合は、抗生物質などの薬餌療法になる。一方、無精子症などの場合は、症状によって外科手術を行うことになる。
料金は病院ごとに自由に設定できるので、高いところでは体外受精と顕微授精の費用が1回あたり100万円を超えることも珍しくない。
男性不妊の原因によって治療方法が様々なため、一概に全ての患者にはこの治療というものはない。しかし、自分に合った治療方法を選べるため、担当医と自分の症状や原因を詳細に話し合い、納得のいく治療を受けるようにしよう。
治療を成功させるためには
熱を避ける
まず、熱に弱い精子を守るため、膝の上にノートパソコンを置いて仕事をしたり、熱がこもりやすいブリーフを着用することは出来るだけ避けることをお勧めする。
喫煙・飲酒を避ける
喫煙やアルコールも精子の状態に影響するので、妊娠が成功するまでは控えたほうが無難である。
ミトコンドリアの活性化
ミトコンドリアは体全体の細胞はもちろん、生殖機能を働かせる細胞にもエネルギーを生産・配給する働きがある。筋肉を鍛えれば、体内に存在する細胞へエネルギーを生産・配給する「ミトコンドリア」の数も増える。
まずは、健康維持のために食生活を見直したり、筋力トレーニングをしてみてはどうだろうか。