2024年11月23日(土)  不妊症、不妊治療の最新情報

着床率を高め妊娠する方法〜着床までの流れを知る〜

男性の精液が女性の膣内に送り込まれる際、健康な男性の精液の中に含まれる精子の量はおよそ1~5億個ともいわれ、これらが一斉にたった一つの卵子を求めて膣内を猛スピードで泳ぎ始める。

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受精の成立

膣内は雑菌などの繁殖を抑えるため酸性に保たれており、酸に弱い精子はここでほとんどが死滅してしまう。運よく生き残ったものだけが次の子宮頸管までたどりつき、そこを通って卵子と出会うことになる。
しかし、卵子と受精できる精子はたった1つなので、ここでもまた厳しい生存争いが繰り広げられるのだ。この時点で、精子の数はわずか10~100個ほどにまで減っている。

やっとの思いで卵子までたどりついた精子たちは、お互いに協力して卵子の膜を破ろうとする。そして一番最初に膜を破ることのできた精子だけが卵子の中に入り込んで受精が成立し、そのまま卵子の表面を固めて他の精子が入ってこられない状態にするのだ。

受精卵の成長

受精卵は、2分割 → 4分割 → 8分割 → 16分割と細胞分裂をしながら成長し、最終的に桑実胚となって子宮内へと送り込まれる。

この時、子宮の内部は女性ホルモンの働きによってふかふかのベッドのような状態になっており、絨毛にからみつかせるようにして受精卵を着床させる。ここまで来るのに、だいたい5日間ほどだ。

着床期間と着床率

受精卵は、細胞分裂しながら4〜6日かけて子宮に行き着く。そして子宮内膜の準備出来次第、子宮内膜の中へと潜り込み「着床」が完了する。
その期間は排卵時から計算すると、約6〜8日前後だ。

また、子宮内膜に「着床」する確率(着床率)は、一般的に20〜30%ほどだと言われている。

これが、着床までの大まかな流れであるが、途中でなんらかのトラブルがあったり、男女どちらかに不妊の原因となるものがあると、こうスムーズにはいかない。

着床率を高めるには

受精から着床までのトラブルが起こらないようにするためには、卵子と精子の質を高めて、良い受精卵を作れるようにする必要がある。
そのためには、卵子と精子のエネルギー製造装置である、細胞内のミトコンドリアを活性化させなければならない。
ミトコンドリアは多くのエネルギーを必要とする生殖細胞には特に多く含まれ、近年では、受精卵内のミトコンドリア濃度が着床率に影響するという報告もある。

ミトコンドリアを活性化させるためには、有酸素運動、ファスティングなどが効果的だ。
元気な受精卵を育てて、着床の確率を高めるためにぜひ取り組んでいただきたい。

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