2024年11月23日(土) 【不妊治療全般】
フーナーテストって何?フーナーテストの基礎知識
フーナーテスト(性交後試験、ヒューナーテスト)とは妊娠できない原因を調べる検査である。
ほとんど痛みはなく、保険が適用されることから不妊治療の初期段階で用いられることが多い。
フーナーテストはどのような検査で、何がわかるのだろうか。
フーナーテスト詳細
排卵日または排卵日前の医師に指定された日に性交を行う。性交日前3日程度禁欲することが望ましい。
そして性交後の子宮頸管粘液内にある精子を採取し、頸管粘液の量や精子の状態を400倍の顕微鏡で観察する。
フーナーテスト判定基準
400倍顕微鏡での運動精子数により下記4つに分類される。
優 | 15個以上 |
---|---|
良 | 10~14個 |
可 | 5~9個 |
不良 | 4個以下 |
不良判定の原因
男性の原因
男性の原因
■ 精子の活動力低下
精子数の活動力が低下しており動きが悪い状態。
■ 乏精子症または無精子症
精子数自体が少なかったり存在していない状態。
女性の原因
■ 抗精子抗体
精子は女性にとって異物であり、稀に体内に侵入する精子に女性の免疫反応が高まり、精子を殺してしまう。
■ 頸管粘液が少ない
濡れにくい体質や頸管粘液(膣液)の粘度が硬いと精子は活動的に液体の中を泳ぐことはできない。
■ 頸管粘液の粘度が硬い
また、粘度が硬い頸管粘液は粘度の柔らかい精液との間に「液体の壁」を作ってしまう。精子にとってはその壁のせいで子宮口への侵入を妨げられてしまうことがあるのだ。
■ 膣液の酸性度が強い
膣内の自浄作用を保つためにもともと酸性に保たれた膣液が、本来、排卵日はアルカリ性であるべきなのに、酸性度が強いと、膣内に射精された精子を殺してしまう。
もしなんらかの原因でフーナーテストの結果が良くなかった場合は、排卵日付近に精子が生存しやすい環境にする潤滑ゼリーを使用することもよい。