2024年3月29日(金)  卵子対策

採卵時の空胞を改善する為には?

卵胞とは

「卵胞=卵子」という認識は間違っている。「卵胞」とは、「卵子」を包み込んでいる袋のようなものだ。 卵胞という袋の中には「卵胞液」というものが入っており、卵子はその中で守られている。
女性は月経開始直後から、排卵のために複数の”卵子”が成熟をし始める。その中から、一番質の良い”卵子”が生き残り「排卵」されるのだ。
残った卵胞は、黄体となって生理開始8~9日目前後に消滅する。一方、生き残った一番質の良い「主席卵胞」は、大きく成長し、卵胞の直径が平均20~22㎜で排卵されると言われている。

不妊治療成功者の症例
イースタティックミネラルES-27により卵子・精子のミトコンドリアの質を改善

空胞とは

卵子が入っていない卵胞を「空胞」と呼ぶ。細かく言えば、卵胞の壁に張り付いたままの状態で、成熟していない未成長の卵子のことを指す。
この場合、採卵時に卵子を採取しようとしても、未成熟卵であり、なおかつ卵胞に張り付いたままの状態のため、採取することはないのだ。
また、基礎体温に関しては、卵胞が黄体化すれば空砲だった場合でも体温は上がるため、基礎体温で空胞かどうかの判断は出来ないようだ。

空胞の原因

空胞になってしまう原因は何か。

1.遺残卵胞

原因として一番多いのが遺残卵胞だ。「遺残卵胞」とは、排卵された卵子以外の卵胞は通常黄体となって消滅するのだが、その卵胞が消滅されずに残ってしまうことを指す。
また、遺残卵胞はクリニックでよく使われる排卵誘発剤の使用で簡単に刺激され、次に成長しなければならない卵胞の成長を抑えてしまうのだ。そのため、新しい卵胞は消失してしまい、空胞に繋がる場合が多い。

2.LH(黄体形成ホルモン)分泌量とタイミングが悪い

LH(黄体形成ホルモン)は女性ホルモンの一種だ。このホルモンは、成熟した卵胞に対して排卵を促す働きと、排卵後の卵胞に対して黄体化を促す働きを持っている。
黄体化が促される事により、妊娠を維持するために必要な黄体ホルモンが分泌されるのだ。
この黄体ホルモンの代用に使われている「HCG注射」や「点鼻薬」のタイミングが合わなかった場合、卵胞の壁に張り付いている卵子がそのままの状態になり、空胞に繋がる。

3.誘発不足による卵胞の発育不足

FSHというホルモンが卵胞を刺激して発育を促進させ、卵胞が育つとともに卵子も成熟していく。それにより、卵胞ホルモンも増えるのだ。
しかし、卵胞ホルモンが減ってしまうと、誘発不足となり卵胞の発育不良となってしまい、空胞に繋がる。

4.加齢による卵子の老化

加齢などにより、卵胞の成長は進んでいるが卵子が育っていなかったり、未成熟なままの場合も空胞に繋がる。

空胞を改善するには

卵胞がうまく発育されていたとしても、妊娠するために必要な「質の良い卵子」が卵胞の中に存在しなければ意味がない。
空胞の原因を見た限り、共通点といえるものが「卵子の発育環境が悪い」という点が見えてくる。
では、「卵子の発育環境」を整えるためにはどうすべきか。
自分に合った不妊治療を続けることが前提ではあるが、少しでも妊娠しやすい体質に変えるために、生活習慣を見直すことも大切だ。
質の良い卵子を作るためには規則正しい生活が欠かせない。

生活習慣・食事などの改善

夜更かしや添加物だらけの食事、運動不足、喫煙、アルコール、ストレスが当たり前になっている人は、少しずつ生活を変えていこう。
寝る時間を一時間早めたり、自炊の回数を週に1、2回増やしたりするだけでも効果はある。

卵子の質の向上

卵子にはその機能を十分に発揮させるための細胞器官が備わっている。それは「ミトコンドリア」と呼ばれるエネルギー製造装置のような器官だ。
しかし、このミトコンドリアは体に良くない生活を続けていると徐々にその数は減少し、必要なエネルギーを作り出すことができなくなってしまう。
そして、卵子の妊娠するための機能が正常に働かなくなるのだ。では、いかにして妊娠するための機能を保たせるのか。

ミトコンドリアの活性化

卵子のエネルギー製造装置の役割を担っている「ミトコンドリア」を元気にさせることが一番の近道だ。
方法としては、早寝早起きなどの規則正しい生活、栄養バランスのとれた食事、適度な運動などがあげられる。

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