2017年1月20日(金)  不妊

性交痛に潜む病気


性交痛

性交前、性交中、性交後のいずれかで生じる痛みを指す。こういった性交痛を感じる女性は意外に多くいるようだ。痛みを感じる場合、何かしらの病気が隠れている可能性があると聞いたことがある人は多いだろう。だが、病気だけが性交痛の原因ではないのだ。

性交痛の原因にはさまざまな要因があり、ひとつの要因だけでなくいろいろな要因が絡まり合っていることがよくあるそうなのだ。

症状

< 痛みを感じる箇所 >
・入口部性交痛:膣入口部分(外陰部や陰唇など、腟開口部周辺)
・深部性交痛:奥の部分(骨盤内で感じる部分)
< 痛みの種類 >
擦れるような痛みから、鋭く締めつけるような痛みなど様々だ。そのため、簡単に性交痛の痛みの程度を分けてみた。

  1. 性交しようとしても痛みで最初から性交ができない
  2. 性交時に軽度の痛みがあり性交後に痛みが残らない
  3. 性交を途中でやめなけらばならない程の痛みがあり、性交後にその痛みが残り、性生活に影響する

個々の症状によって、治療などの今後の対応が変わってくるため、自分の痛みがどの箇所でどの程度痛いのか、把握しておくようにしよう。

主な原因

性交痛の原因となる病気は幅広い。そのため、気になる場合は早めに産婦人科で診てもらうことが一番だ。
下記内容は、主な原因を痛みの場所に分けてピックアップした。

1、入口部性交痛の主な原因

・外陰部:炎症(カンジダ膣炎など)・潰瘍・腫瘍・外傷・瘢痕(分娩時)
・肛門 :痔核など
・膣  :炎症、奇形、形の異常、老人性変化(ホルモン不足による萎縮性膣炎)、妊娠中やホルモンの乱れによる乾燥、性交前の準備不足

2、深部性交痛の主な原因

・子宮 :子宮筋腫、婦人科手術後など
・骨盤内:子宮内膜症、骨盤腹膜炎、癒着など

3、心理的な原因

・性交に対する不安、恐怖、嫌悪などがあると腟潤滑液の分泌が少なくなるなど
・ワギニスムス:腟の筋肉が無意識に強く収縮するためにおこります(膣痙攣)など
・性的不一致など

性交痛の改善

性交痛がある場合、膣潤滑液が出にくくなってしまい、さらに痛みが強くなることで性欲が低下してしまうという悪循環に陥ってしまう。そればかりか性交痛がきっかけになり、性交不能や性感異常(不感症など)になるケースもあるのだ。

まずは、性交痛の原因を把握することが改善への近道だ。また、場合によっては、体位や挿入の仕方を少し変えることで改善するこも可能だ。

■ 炎症や感染症:抗生物質を服用することで早く回復するので、早急に産婦人科へ診察を受けて欲しい。
■ 骨盤や恥骨など矯正:骨盤・恥骨などの状態を点検して矯正することで改善されることもある。
■ 更年期やホルモン療法などで女性ホルモンが減っている:エストロゲンの服用や麻酔軟膏の処方や、「ジオスゲニン」「アグリコン型イソフラボン」の摂取。
■ 潤滑ゼリーの活用:膣内を潤して、痛みを緩和する。

頚管粘液が少ない「濡れにくい」=妊娠しにくい?

頚管粘液の役割は、精子が活動しやすい「弱アルカリ性環境を作る」「柔らかい粘度(液体の固さ)にする」ことだ。

精子は男性の精巣内で弱アルカリ性の精液内で元気に泳いでいる。しかし、射精され膣内に入ると、粘度の固いバルトリン腺液の酸性内(精子にとっては悪環境)で必死に子宮口を目指し泳いで行く。

子宮口は粘度の柔らかい頚管粘液が分泌されているため、精子は頚管粘液の域に達するとさらに運動率を上げ、卵管を通って卵子へと向かう。

頚管粘液は精子を卵管へ導き、卵子へと進ませる為に必ず必要なものだ。
排卵日タイミングに性交を持ったとしても、頚管粘液が少なく濡れにくい体質は妊娠への可能性を大きく低下させてしまう。

人工頚管粘液型の潤滑ゼリーを用いる方が妊娠率を向上させる?

頚管粘液量を増やす為にプレマリンという薬を服用する事がある。
また、排卵誘発剤の投与によってエストロゲン量を人工的に増やし、頚管粘液を増やす方法があるが、両者とも脳ホルモンへのアプローチが必要なため頭痛や吐き気などの副作用を起こす場合もある。

その為、フーナーサポート潤滑ゼリーなどの人工頚管粘液型の潤滑ゼリーによって膣内環境を弱アルカリ性化し、人工授精前の自然妊娠に利用されつつあるのだ。

膣内環境の悪化が精子を殺し、妊娠率を下げている

膣液は、膣周辺から分泌される「バルトリン腺液」と「頚管粘液」の2種類で構成されている。バルトリン腺液は、膣内を清潔に保つため酸性になっており、自浄と潤滑の役割を果たしている。

頚管粘液は弱アルカリ性で若干糸を引く程度のサラッとした液体で、子宮から分泌され精子を子宮口に吸い込む役割を持っている。

また、膣内環境の悪化は、ストレス・加齢・ホルモン異常などによって、バルトリン腺液の酸性度が強くなり、もともと弱アルカリ性の液体の中でしか生きる事が出来ない精子を殺してしまうのだ。

性交後に行うフーナーテストで不良の診断を受ける多くは、この膣内環境の悪化が主な原因なのだ。

精子を殺さない膣内環境への対策

膣内の酸性度を排卵日周辺日だけ弱める為、精子が生存しやすい環境にする「妊娠向けの潤滑ゼリー」を使用する事が自然妊娠の可能性を高める。

特に精子に問題がないのに、原因不明でなかなか妊娠できないカップルの多くが、この頸管粘液と膣内環境が原因だと言われている。

適切な潤滑ゼリーを使用することで自然妊娠の確率を高め、フーナーテストを良好に導くことが可能なのだ。

妊娠を目的とした潤滑ゼリーの選び方のまとめ

  1. 成分が弱アルカリ性であること
  2. 液体の硬さ(粘度が300以下であること)
  3. 浸透圧が頸管粘液と精液と同等に作られている
  4. 容器の形状

妊娠目的の潤滑ゼリーと一般的な潤滑ゼリーの違い

jelly_01・一般的な潤滑ゼリー
主に「濡れにくい」という女性が使う潤滑ゼリー。
スムーズな性交を求めるカップルがいるが、安価で、性風俗などに利用されるような潤滑ゼリーを使用することは、殺菌成分や防腐剤が多く、また滑りだけに重点が置かれている。
そのため、粘土が硬く、子宮口にフタをしてしまう。
jelly_02・妊娠目的の潤滑ゼリー
妊娠目的の潤滑ゼリーは、人工頸管粘液と同じ成分で再現され、精子を殺す成分は入っていない。
そのため、潤滑の役割を果たしながら精子を膣内で長生きさせ、活発に動き回れるために粘度も柔らかい。さらに、頸管粘液と同じ弱アルカリ性のため、膣内の酸性度を中和させ、吸い込むように子宮口に精子を導いてくれる。
妊娠目的の潤滑ゼリー
ph値 弱アルカリ性 酸性または中性
理由 精液や頸管粘液と同じ弱アルカリ性にすることで精子を元気に長生きさせるためだ。 性風俗などでの使用を目的として製造されていることが多く、抗菌作用が強く精子を弱らせる成分が配合されている。
粘度 柔らかい(粘度300未満) 一般的に硬いものが多い
理由 精子が膣内で自由に泳ぎまわれる為 滑りを目的として製造されている為
浸透圧 精液と頸管粘液の浸透圧の差を無くす浸透圧を採用 記載なし製品が多い
理由 精子が子宮口に入り込むために最も重要な精液と頸管粘液との間に「液体の壁」を無くす為
容器形状 抗菌使い切りスティック ボトル、チューブボトルタイプ
理由 使用時の雑菌の繁殖を抑えるため1回づつの抗菌スティックで無菌状態が保てる為、成分内に保存料や抗菌剤がほとんど必要ない。 開封状態で手などに取って使用するため、雑菌が繁殖しやすいため、抗菌剤や保存料を多く使用する必要があり、結果、精子を殺してしまう。

 

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妊娠目的の潤滑ゼリー

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